メジャー和音の転回形はメジャー和音なのか?

曲のコード進行を分析するとき、それが転回形であるかどうかは問題としないことが多い。本当に転回しても同じ機能を持っているのか?転回すると響きにどんな違いが生じるのか?メジャーの和音は転回してもメジャーの響きがしているのか?音楽理論書にはこういう部分について何も書かれていない。

本ブログでは毎回そんなことを書いているが(あと100回ぐらい書くとは思うが)、私はこういう部分に対してきちんとした説明がないと理解がそこから先に進まないというやっかいな頭脳の持ち主なので、どうか御容赦いただきたい。

そこで、私が20年ぐらい前に発見した超超超すごい法則(中二病か!)をいまここで盛大に発表する。

和音に関する超超超すごい法則

いま、ある音程を2つに分割しようと考える。例えば、c(ド)とg(ソ)を2つに分割しよう。cとgの間にある音から選ぶ。このとき12音階でなくてもいいのだが、書きにくくなるので12音階で考える。

cとgの間にあるeで分割するとしよう。c-e-gという3つの音から成る和音が出来る。音程を2つに分割すると3つの音から成る和音が出来る。

読者「おお、凄い!」

馬鹿。待て!違うんだ。凄いのはそこじゃない!まだ凄い法則を書いてない。ちゃんと最後まで聞いてくれ。

音程を2つに分割したときにc-eとe-gという新たに二つの音程が出来るわけだ。いま、一つ目の音程が半音何個分かというのをA、二つ目の音程が半音何個分かというのをBとしよう。

c-e-gは、A=4,B=3だ。
c-e♭-gなら、A=3,B=4だ。

もしかして、大小関係としてA > Bならmajorっぽい響きで、A < Bならminorっぽい響きなのではないか?

つまり、
major度 = A – B (プラスの値ならmajorっぽい。マイナスの値ならminorっぽい。)
で計算できるのではないか?

誰でも真っ先に思うことかも知れないが、なんとこの発見は感覚ともかなり一致するのだ。そして、A = Bなら、不協和度(緊張度)が最大になると。

※ ここでしているのは最初に与えられた音程(A+B)に対して不協和度が最大になるように分割できるところを探すという話で、最初に与えられた音程が協和音程か不協和音程かなどということはいま問題としていません。これについてはまた別の記事に書きたいと思います。

例えば、1オクターブを分割するとしよう。

A = B = 6。これは、c – f# – c。トライトーン(増四度)だ。明らかに不協和度、最大。
A = 7 , B = 5。c – g – c。完全五度だ。確かにmajorっぽい響きがする。
A = 5 , B = 7。c – f – c。完全四度だ。確かにminorっぽい響きがする。

A = Bのときはとても面白い性質があるのでさらに書いておく。

A = B = 2。c-d-e。C(9,omit 5)。
A = B = 3。c – e♭ – g♭。Cφ。不協和な和音の代表格であるディミニッシュの和音が出来た。
A = B = 4。c – e – g#。Caug。増和音。これもなるほど、緊張度が高く、解決しないと落ち着かない。
A = B = 5。c – f – b♭。Csus7(omit5)。完全4度堆積による3和音で、これも解決しようという力が半端ない。
A = B = 6。c – f# -c。さきほど出てきた。f#はオクターブを2分割するときにマックス不協和と言えるだろう。

なるほど、この法則は感覚的なものに合致することがわかった。

majorとminorの真ん中に最大の不協和がある

A=Bのとき不協和度(緊張度)が最大になるというのは面白い発見だった。

majorだと感じるところとminorだと感じるところのちょうど真ん中に不協和度が最大となる地点がある。つまり、それはmajorともminorとも感じないということだ。

dimやaugの和音にmajorっぽさもminorっぽさもないのは、1オクターブを均等に分割(dimは4分割、augは3分割)してあるからだとも言える。同様にさきほど出てきたsus4 7(omit5)もmajorっぽさもminorっぽさもない和音だ。ひとことで言うと中性的だ。(世間で言う中性的のイメージとは違うかも知れない。ここではmajorにもminorにも属さないという意味で使っている。)

さらに言えば

  • 完全五度堆積 = c – g – d = C(9 , omit 3rd)
  • 増五度堆積 = c – g# – e = Caug。
  • 長六度堆積 = c – a – f# = F#φ。

完全四度堆積のみならず、完全五度堆積が中性的というのはなかなか興味深い事実ではなかろうか。

ボイシングを考えるときにこのことに意識しながらやれば、「ここは緊張感が欲しいからなるべくA=Bに近いボイシングにしよう。」だとか配置について検討するための材料になるだろう。

超超超すごい法則を実際に使ってみる

この法則を使えば、従来はmajorやminorとも言わなかった和音についてもmajor/minorに分類することが出来る。

問題) c-fという音程を分割してmajorっぽい和音を作りなさい。

c-fは半音5個なので例えばA=3,B=2で分割。c-e♭-f。Cm(11)。普通、minorの和音に分類されそうな和音ではあるが、Cm(c-e♭-g)よりは全然majorっぽい。

c-fをA=4,B=1で分割したらc-e-f。C(11,omit5)。超majorっぽい。

問題) c-fという音程を分割してminorっぽい和音を作りなさい。

A=2,B=3で分割。c-d-f。C(9,11,omit5)。なるほど、これminorっぽいんだ?聴いてみると確かにそんな感じはある。

この法則がだいたい感覚と合致しそうだということがわかったので、メジャーの和音を転回させてみて、どう変化するのか調べてみる。

メジャーの和音の転回形はメジャーの和音か?

C(c-e-g)を転回させてみよう。第一転回形e-g-c。A=3,B=5。A < Bなので上の法則からするとminorっぽい和音だということになる。おい、メジャーの和音の第一転回形はminorっぽい和音だぞ?知っていたか?

第二転回形は、g-c-e。A=5,B=4。A > Bなのでこれはmajorっぽい和音。

マイナーの和音の転回形はマイナーの和音か?

マイナーの和音もやってみよう。Cm(c-e♭-g)。第一転回形はe♭-g-c。A=4,B=5。A < Bなので、minorっぽい。

第二転回形はg-c-e♭。A=5,B=3。A > Bなのでmajorっぽい。知っていたか?マイナーの和音の第二転回形はmajorっぽいんだぞ?

このように転回すると和音の特性(響き)は大きく変わる。転回によって機能(T,SD,D的な意味で)は変わっていないとするのが普通だが、こういう部分に着目すると新たな発見があると思う。

超超超すごい法則の拡張

ここで紹介した法則は、3つの音から構成されている和音に適用できるが、4つ以上の構成音だとどうなるのだろうか。感覚的には、このとき、4つの和音から任意の3つの構成音を取り出して、それぞれの不協和度を計算し、足しあわせたような不協和になると予想される。

つまり、c-e-g-bのような4和音に対してc-e-g , c-e-b , e-g-bの3つの組み合わせに対して不協和度を計算して足し合わせたものが全体の不協和度、c-e-gのmajor度、c-e-bのmajor度、e-g-bのmajor度を計算して足し合わせたものが全体のmajor度みたいな計算になると思われる。(実際にはそれだと音が増えると数が大きくなりすぎるので対数をとるような必要があると思う。)

まとめ

以上は私が20年ぐらい前に考えたことなのだが、最近これに近い内容の論文を見つけたのでそれを紹介して終わる。(この論文の内容のほうがより詳しく、そしてより正しいと思う。)

和音性の計算法と曲線の描き方 : 不協和度・緊張度・モダリティ
How to Calculate “Harmoniousness” and Draw the Curves : Dissonance, Tension and Modality
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006155264


作者 やね うらお

BM98,BMSの生みの親 / ヒルズにオフィスのある某社CTO / プログラミング歴37年(5歳から) / 将棋ソフト「やねうら王」開発者 / 音楽理論ブログ / 天才(らしい) / 毎日が楽しすぎて死にそう

コメント (17)

  1. 和声におけるモダリティの源泉について、大変良く説明できていると思います。素晴らしい!たぶん20年前というと、私も今よりも作曲に強い関心を持っていたので、その頃にお話ししたかった!下記は、私が中学生の頃、25年前に考えていたことですが、基本方針は正しいのではないかと思います。

    ただ、惜しむらくは、多くの(少なくとも音楽的な言及のある)研究にありがちな3和音中心の議論になってしまっていて、2和音の議論が不足していることです。平均律で考えるとしたら、a,b-~g+の和音をモダリティで分類した時、それらのモダリティはいかなるものと感じられ、それは音色の倍音列とどう関連するか、が本質であると思います。例えば、c,e-は既にマイナーなモダリティを持っていますよね?

    私は、低い方の音が、倍音構成上、支援される側なのか、支援する側なのかによって、モダリティが違うのではないかと推測しています。一致する(もしくはオクターブで一致する)倍音の字数が低い方が「支援する側」と呼ぶことにすると、c,e-の場合は、c:3次,e-:5次で、cは「支援する側」であり、c,eの場合は、c:5次,e:1次で「支援される側」です。これが、短調っぽいモダリティなのではないかと。ちなみに第3音のないc,gが、透明でありながらどちらかというとメジャーな感じがあるのも、これで説明が付きます。

    また、c(440),g(660)のちょうど中間のe?(538.888)が不協和なのは、倍音列がほとんど絡み合わないからで、その傍証として、c,e-よりも幾分か中間に近いe-(528)は、c(440),e-(528)という形で短調らしいモダリティを持つ、安定感のある和音を構成します。

    やねさんのように数学的思考をされる方なら、そもそも3和音をプリミティブなものとして扱うことに違和感を感じませんか?周波数の級数同士の関係に3がミニマムだというのは、私には違和感ばりばりです。既存研究の蒙昧を辿らぬよう、2者関係を掘り下げることをお勧めします。

    • > 例えば、c,e-は既にマイナーなモダリティを持っていますよね?

      cの2倍音はc、3倍音がgで、cは結局c-gであり、c,e♭が鳴っているならc-e♭-gが鳴っているとみなせば、c-gをe♭で分割していると言えるので、minorっぽい和音が形成されているという結論が得られます。結局、2和音の場合については3和音の議論の結果を援用できるので、2和音用の議論は必要ないと思います。

  2. cの3倍音はgで、だからgは鳴っているので、(確かに、正弦波を聴いていても、頭の中では倍音が鳴っている気がします)3和音の理論が援用できる、という趣旨は理解できます。しかし、そういう考え方と共に、「分割」のアイディアを下のg,c,eなどの転回系にも敷衍するとなると、それは、結局3和音の話ではなく、4和音以上の話をすることになりはしませんか?

    転回系を別物と考えたり、4和音以上の和音を分解して考えるのなら、特に後者は、2和音の組み合わせとして考えた方がすっきりするような気がします……。どうしても最終的に「実感」ということに落ちてしまうので、第一感で合わないと多分議論しても詮のないところに行ってしまいそうな気がします。(完全5度堆積はmajorな響きではないかな、だから、この「分割」というアイディアの反例ではないかなとか、このあたりは議論のしようがないですね、ということ)

    自分で手なりでコメントしてみて、理論の伸びしろの話をしているのではないかと思ってきました。で、そういう伸びしろは、実際に先まで伸ばしてみて議論すべきだと思いますので、ともかくも、しばらくROMってみますね!

    楽しみにしています!

    • > そういう考え方と共に、「分割」のアイディアを下のg,c,eなどの転回系にも敷衍するとなると、それは、結局3和音の話ではなく、4和音以上の話をすることになりはしませんか?

      一番ファクターとして大きなところはどこかというのを考えると、3和音のときはその3つの音であることには間違いないので、普通は倍音は持ち出さなくて良いと私は考えています。これは例えば、倍音が基音の0.7倍の強さ、3倍音が基音の0.5倍の強さぐらいだと仮定して(要するに基音の強さを1としてN倍音は0.7^Nぐらいの強さだと仮定して)、すべての上方倍音を列挙して、a倍の強さの音とb倍の強さの音とでは、a×b倍ぐらいの関係しか持てない、みたいなモデル化をしたときに概ね無視できるからです。(興味があれば実際に計算してみてください。)

      あと、ベースの音のように低音部ほど強さ(力学的なエネルギー)は多く含んでいるので、低音は係数大きめにしたほうが良いと思います。また、実演奏でもベースの音はメロディに次いで強めに演奏されることが多いので、なおのこと、ベースの音の係数は1.5ぐらいにして考えたほうが良いです。

      これらの理屈により、c-e♭はc-e♭-gとみなして良いということになります。c-e♭の2音からなる和音においてe♭の3倍音(b♭)は意味がないではないのですが、ここがb♭-c(cの2倍音)と持つ関係性(全音)と、c-eのときのeの3倍音であるbがcと持つ関係性(半音)はあまりモーダリティに影響を与えないので(部分的に見ると後者のほうが鋭く、不協和っぽい音にはなりますが)、まあ概ね無視していいかなぁというのが私の考えです。もう少し理由を説明すると、c-gに対してどこで分割するかを考えるときに、e♭で分割するかeで分割するかは大きくモーダリティに影響がありますが、c-c(倍音)に対して、b♭で分割するかbで分割するかは(本記事の理論からすると)どちらも大きくmajorっぽい分割地点なのでモーダリティに与える影響はほとんど無視できると考えられるからです。

  3. 3音の和音を基本として考えることについては、別ルートで納得しました。それについては後述します。

    分割、というアイディアについては未だ納得はできないものの、それについてはそのアイディアから何がもたらされるかを見て考えたいと思います。(これが、ROMります、の対象です)

    倍音列に関しては、
     ・倍音構成が音色に与える影響の大きさ、
     ・(たまたまかも知れませんが)協和する2音と奇数次倍音の符合、
     ・N倍音は0.7^Nだとしても、(少なくとも3次倍音・5次倍音に関しては)無視できない大きさになること(お勧めに随って計算はしましたが、実際にはそれぞれの音の系列の(2^k)N倍音の級数和になりますので、基音系列の和が2.5、3次倍音系列が0.5、5次倍音系列が0.2ですね)
     ・(これはもう議論の俎上に上げられるような話ではない直感ですが)協和を聞き分ける仕組みが人間にはありそうで、先述の通り、倍音列とオクターブ単位で一致する音はその次数の低さに相応の近しさで協和するように聞こえること
    などから、やはり和声の性質においてなにがしかの役割を果たしていそうな気がしたのです。

    なお、初めに言及した3和音に関する納得も倍音に関するものです。和音の構成音に関して、(ほぼ)一致する倍音を線で結ぶ作業をしてみました。2音間の関係と3音間の関係のどちらが本質的か、ということを考えるよすがにしようという動機でしたが、確かに、基本的とされている3和音には、低次の奇数次倍音において緊密な関係があります。どうもこのあたり感覚によるので実証的に示しづらいですが、この低次の倍音における一致の仕方が、和音のモダリティに関して本質的な気がします。ぼちぼちと探求したいと思いますので、また、やねうらおさんの知見と交わりそうな知見が得られたらコメントします。

    https://drive.google.com/file/d/0B0nBRle4Nxq_QlJmcjVLZnYwcFk/view?usp=sharing

    • > ・N倍音は0.7^Nだとしても、(少なくとも3次倍音・5次倍音に関しては)無視できない大きさになること

      うーん?c-e♭があって、例えば、それぞれの3倍音は、g-b♭(それぞれ倍音含まず)。これはc-e♭を平行に移動させたものなので、c-e♭(それぞれ倍音を含まず)に対して感じるモダリティと同じとみなせます。

      このように、平行移動の関係になるようなものは、もとのものと同じモダリティを持つと考えられるので、級数和をここで持ち出すのはおかしいのです。平行移動の関係にならないもののうちのモダリティに関わる大きいファクターがどれぐらいあるかという計算をしなくてはなりません。(どれがモダリティに関わるのかという議論は必要ですが、本記事に書いたように2和音を真ん中付近で分割するものは本記事で書いた半音の数a,bに対して、a > bなのかa < bなのかで大違いになります。端のほうで分割する場合は、あまり大差ないです。さきほどのようにc-cに対してb♭で分割してもbで分割しても大差ないです。ある和音とある和音を比較するときには、こういうモダリティに影響があまりない項を消していく必要があります。) また、人間の可聴周波数は20kHz程度ですので、この意味でも級数和として計算するのは実際の物理モデルに則していないのです。 そのへんを書き出すと本記事の範囲を大幅に超えるので(中学物理の授業でローレンツ変換を取り扱うような感じになっちゃうので)、また場所を改めてやりましょう。 本記事で伝えたかったのは、a > b , a = b , a < bによってモダリティが変わるというのがわかっていれば和音のボイシングを考えるときに役に立つよーという程度のことですので。

  4. いちおう、場所を改めて、というのは納得ですが、ひとつだけ。

    もし級数和でなくて、単純に基音と3次倍音・5次倍音のレベルのみで比較するなら、差はもっと縮まります。級数和にしたのは、こちらの論旨に不利ではあるものの、考えに入れた方がフェアだろうとして入れた話ですから。そうすると、
     1.0 : 0.5 : 0.3
    ですね。しかも、音量の感じ方はご存じのように対数的ですから、この0.7*Nで減衰するとしても、体感的には直線的に音量が減じているようにしか感じられないはずですよね。

    • 確かに聴こえ方は対数的なので高次倍音はそこそこ聴こえてるはずなので(これは自分の実感としても)、高次倍音は無視できるという話ではない気がしてきたので、「無視できる」に関しては撤回します。もう少し専門的な事項を交えて検討しなおしたほうが良さげです。

      あとで見る人がこの一連のコメントを見ても本記事に対する理解の妨げになりかねないので整理のために私のコメントを含めて一部削除させていただくかも知れません。予めご了承ください。
      本ブログの記事自体はWikipediaのように情報がまとまったノートのようにしたいので、こういう議論のために、別途掲示板を用意したほうがいいかも知れません。(あとで設置するかも)

  5. ひとつだけと言いつつ済みません。級数和とモダリティの話の繋がりについては、私が少し言葉足らずであったようです。
    cの3次倍音とeの基音がオクターブで重なる時、cの3N次倍音、eのN次倍音がオクターブで重なります。
    これらの音程の音を同時に鳴らした時、cの3*N次倍音はeの一部としてきこえるという現象が起きているのではないかと考えています。つまり、c, eそれぞれの音色が変わってきこえているのではないかと。これが和声のモダリティの正体だと私は考えています。別項のコメントで「音量や音色が和声と深い繋がりがあるのではないか」と言及したのもこのことです。

  6. マヨネーズ

    短6度は不協和音ではないし、長3度も不況和音ではない。
    しかし、オーギューメントは不協和音になってしまう。

    ここの記事を読んで、謎が解決したかなと思ったんだが、
    3C-4C-5Cという例外を見つけてしまった
    どうもこの部分については、例外無くというわけでもないみたいだ・・・
    orz

  7. e-a-c(A=6, B=3)のAmは、A>Bなので、majorっぽい、というのは、この理論の適用の仕方として、正しいですかね。。。
    解釈が間違っていましたら、お教えください。

    • はい、正しいです。実際聴いてみても、minorの和音にしては(比較的)majorっぽいと思いますよ。

      • ご返信いただき、ありがとうございます。
        そうなんですね。。。
        ギターで弾いてみたところ、自分の感覚ではどうもマイナー感が拭えなかったので、理論の解釈に問題があるのかと思い、質問させていただきました。

        マジカルオープン、昔買いました。
        これからも応援しています。
        頑張ってください。

        • ギターは音色的にそういうのは比較的、楽器のなかではわかりにくいのではないでしょうか。ギターで分散和音にするとき、運指的に難しいと1オクターブ上の同じ音名の音を取ったりしますが、それでさして印象が変わるわけでもないので…。エフェクターを通すとまた違ってくるのですが。

  8. 私は難しい物理とかは分からないですが、
    私たちが普段触れている音楽って通常は平均律ですよね?
    倍音って平均律とズレているのでは?
    私たちはある種の洗脳を受けていると思う。
    学問っていうのは人間が勝手に決めたことの洗脳でもあるので
    (日常において大きな支障がなく新たな発見が認められる
    事の無い限り、その説は正しいものとされる学問が
    真理であり続ける保証はない)
    調性について私たちが長調とか短調とかって感じるのは
    チャーチモードのイオニアンやエオリアン
    (及びそこから派生する短音階)
    の曲ばかりを浴びせられる洗脳からくるもので、
    洗脳を受けていない他のモードが
    短調に感じるか長調に感じるかなどは
    人それぞれだと思う。
    例えば色についてもそうだが
    学問的には暖色系・寒色系に分けられる。
    しかしこの学問の洗脳を受けていない人は
    ハッキリしていない色(赤などはハッキリしている)について
    どう感じるかは人それぞれである。
    つまりトライアドにおける短三度がマイナー
    (あるいは長三度がメイジャー)に感じるのは
    イオニアンやエオリアンによる洗脳によるものであり、
    その他の度数を短or長のどちらに感じるかは
    人それぞれだと思う。

    しかしあえて洗脳されたままで考察した場合、
    2音間において短三度が短調を感じるのに
    トライアドのc-e-gはなぜ長調と感じるのか?
    (c-eは長三度だがe-gは短三度)
    これは2音間の関係だけでは説明できない何かがある
    ということを見出した点において
    主さんの考察はとても興味深い。

    主さんの主張はある側面を述べていると思うが
    違う側面もあると思う。
    例えばルートをどう捉えるかである。
    c-e-gと転回系のe-g-c及びg-c-eはルートをどう意識するかで
    トリックアートのように見え方がまるっきり変わってしまう
    のだと思う。
    何をルートと意識するかは色々なモノが影響すると思う。
    例えばその人の音楽性であったり、
    その曲のコード進行(ルートモーションなども含め)や
    その時に使われるスケールなど
    特に四声以上のコードになるとそういった影響は
    顕著になると思っています。
    まぁ、そこまで行くと最初に述べたように
    短長では言い表せない領域になっていくので
    感じ方はまさに人それぞれなんですが…

  9. とても参考になりました。この理論、どうしても感覚的なところに帰結してしまうので例外が出てくると思いますが、概ね正しいかと思われます。私の感覚としてもC/Eなどがminorっぽいという同意が得られました。音と音を分割してその座標の距離を測るという意味では、絶対値のように捉えたネガティブハーモニー理論が思い起こされます。参考になりました。

  10. >2音間において短三度が短調を感じるのに
    トライアドのc-e-gはなぜ長調と感じるのか?
    (c-eは長三度だがe-gは短三度)

    ホントですね。
    c-e-gと弾けばCメジャー感だが転回してe-g-cと弾けばEマイナー感ですね。
    そして仰る通りベースが何を弾くかによってまた変わってくる。
    同じ構成音でも転回形によって景色が変わり、
    同じ転回形でもベースが何かによって景色が変わる。
    勉強になりました。

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